野菊の墓

野菊の墓を読んだ。

野菊の墓改版 （新潮文庫） [ 伊藤左千夫 ]

例によってなにをきっかけで読もうと思ったのか忘れてしまったが、面白かった。

子どもから少年になろうとしている主人公の恋物語。相手は少女から女へと変貌しつつ魅力的な女性。

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こういった小さな恋のメロディ的なものは誰にとっても面白いのではないか。

潮騒 （新潮文庫） [ 三島 由紀夫 ]

も面白かったなぁ。

そして、たった100年ほど前に発刊された本にも関わらず、現代とは大きく価値観が異なっているのも面白い。男性と女性の社会での役割が今では考えられないほど異なっている。男女交際に関する倫理観も異なっている。面白い。

この本が素晴らしいのは小さな恋のメロディでは終わらないことだ。女性は唐突に亡くなってしまう。現代風にすれば、叶わぬ恋に悲観した女は自殺を遂げてしまいましたとさ、となるのだろうが、そうではない。

100年前は出産したら母親は死んでしまう、そんなことも珍しくはなかったんだろう。医療情勢が現代と異なるのも面白い。

本日のBMI 22.7