杉村太蔵じゃないよ - henkendameningen’s blog
続き。
次に、主人公の杉村三郎のキャラ設定が最高。
妻は大企業の創業者愛人の娘。劇的な出会い方をして結婚。美人。温室育ちの天然。悠々自適の生活をしており、杉村三郎もその生活に疑問を感じながらも甘んじる。かといって大企業を乗っ取ろうなんて考えはなく、高みを目指さずに穏やかに暮らす。
社会の悪は許せず、自身の仕事をほっぽりだしてでも（自身の仕事などないに等しいので）解決する。
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うーん、なんて羨ましい生活。
よくもまぁこんなキャラ設定を創造できますね。すごいとしか言いようがない。
こんな最高な妻を持っているのに、浮気されてしまうんですよね。これが少し違和感。いや、このキャラ設定の妻を浮気させちゃいかんでしょと思うんですが。杉村三郎には穏やかで慈愛に満ちた家庭を持っていてほしかった…。
しかーし、私、この杉村三郎シリーズが好きで読み込んでいるにも関わらず、この妻の不倫ということに全く気づかず読み飛ばしていたんですよね。いつのまにか不倫して離婚している設定になっていた。こんな重大なところを読み飛ばして忘れてしまうなんて。いくら好きな本とはいえ、それほど集中して読んでいないのか。もしくは理想の生活を杉村三郎に重ね合わせすぎて、まさか不倫なんてされるわけないと思って頭の中から消去していたか。
